みなさんは葬祭ディレクターという職業を知っていますか?葬祭ディレクターという名前から、葬儀の関連の仕事ということはわかるとは思いますが、初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか。また、葬祭ディレクターという職業を聞いたことがあっても、詳しい仕事内容を知らなかったり、資格が必要なのか、どのようにすれば葬祭ディレクターになれるのかを知らなかったりする方も少なくはないと思います。そこで今回は、葬祭ディレクターとはどのような仕事で、どうすればなれるのか、徹底的に解説していきたいと思います。葬祭ディレクターの仕事に興味のある方、葬儀業界への就職・転職を目指している方はぜひ最後までご覧ください。目次葬祭ディレクターとは?葬祭ディレクターとは、お通夜や告別式などの葬祭に携わる職業です。ご遺体の搬送から始まり、葬祭の準備・運営など幅広い業務をおこないます。超高齢化に突入した今、年々葬儀の数は増えており、今後を見据えた上で葬儀業界に興味を持つ方もいらっしゃいます。ただ、一般的な営業やお客様サポートなどと異なり、人の一生を終える悲しい出来事に関わる仕事のため、命と向き合い、人の心に寄り添いながら、心残りのない最期のお別れができるようにご遺族をサポートしていく必要があります。その上で、覚悟をもってこの仕事を全うすることが欠かせないので、心身ともにタフであることが一番の素質といえるかもしれません。葬祭ディレクターの仕事は大変?主な葬祭ディレクターの仕事内容としては以下のようなものがあげられます。ご遺体の搬送葬儀会場の手配・設営火葬場の手配お通夜や告別式などの司会進行・運営・サポートご遺族のケア・サポート見積書や請求書、死亡届などの諸手続き法要や香典返しなどの準備仏壇やお墓に関する相談よくある営業ノルマというようなものはない会社が多いので、毎日数字を追いながら仕事をすることが苦手な方にとっては良い職業かもしれません。また、最期のお別れは一生に一度のやり直しのきかない時間です。そのお別れの場をつくりあげる達成感は他の仕事では味わえないほど大きく、やりがいを感じている方も多いです。一方で、人の死は突然訪れるものなので、会社によっては24時間体制であったり、不定休の場合もあります。肉体的にも精神的にも楽で簡単な仕事とはいいがたいですが、その分ほかの仕事では味わえない達成感ややりがいを感じることができ、またその道でのプロフェッショナルを目指すこともできるので、興味のある方はぜひ求人情報を確認いただき、それぞれの会社の特徴や制度面などを確認したうえで応募されることをおすすめします。葬祭ディレクターの収入・給料は?葬祭ディレクターの仕事内容を理解いただいたところで、気になる収入・給料についてご説明したいと思います。一般的には葬祭ディレクターの収入・給料は400〜500万程度といわれています。ただし、大手企業に入社した場合、資格保持者の場合、休日出勤などの手当は500万を超えることもあります。葬祭ディレクターは資格が必要?葬祭ディレクターになるためには資格の取得が絶対条件ではありません。もちろん、資格がなくても葬祭ディレクターとして実績を残されている方もいらっしゃいます。ただ、お客様の中には葬祭ディレクターの資格を持っている方に、葬儀をお願いしたい、という方も一定数いるのが現実です。そこで以下にて葬祭ディレクターの資格についてご紹介します。葬祭ディレクターの資格とは厚生労働省認定の資格として葬祭ディレクターがあります。これは、葬祭に関わる上で必要な知識や技術があるかどうかを技能審査試験で審査し、その試験に合格すると取得できる資格です。葬祭ディレクターの試験は原則毎年9月に、全国8会場(札幌・仙台・大宮・東京・横浜・名古屋・京都・福岡)で実施されます。なお、受験者の現住所によって自動的に会場が決まります。葬祭ディレクターの等級区分と審査内容葬祭ディレクターの資格には1級と2級があります。それぞれの審査内容は以下のとおりです。1級:全ての葬儀における式場設や運営、ご遺族への応接能力など必要な知識と技能が求められます。2級:個人葬における式場設や運営、ご遺族への応接能力など必要な知識と技能が求められます。これから葬祭ディレクターの資格を取得しようと考えている方はまずは2級から受験いただくのが良いのではないかと思います。葬祭ディレクターの受験資格いざ、葬祭ディレクターの資格を取得しよう、と思った方。実は受験するには、以下条件を満たす必要があります。1級:5年以上の葬祭実務経験がある者、または、2級合格後2年以上の葬祭実務経験がある者2級:2年以上の葬祭実務経験がある者葬祭ディレクターの試験内容と配点1級、2級ともに試験は学科試験と実技試験の2部構成となっています。1級学科試験正誤判定問題50問、選択式問題50問の計100問配点:一問につき2点の200点満点解答時間:50分実技試験幕張(式場設営のための基礎能力を問う試験)配点:60点満点制限時間:7分接遇(ご遺族への応接能力を問う試験)配点:20点満点制限時間:2分司会(葬儀運営のための基礎能力を問う試験)配点:60点満点制限時間:6分実技筆記試験(正誤判定問題および選択式問題の計60問)配点:60点満点解答時間:30分2級学科試験正誤判定問題25問、選択式問題25問の計50問配点:一問につき4点の200点満点解答時間:30分実技試験幕張(式場設営のための基礎能力を問う試験)配点:20点満点制限時間:7分接遇(ご遺族への応接能力を問う試験)制限時間:2分司会(葬儀運営のための基礎能力を問う試験)配点:60点満点制限時間:4分実技筆記試験(正誤判定問題および選択式問題の計60問)配点:60点満点解答時間:30分学科試験が70%以上の得点かつ、実技試験が幕張、接遇、司会、実技筆記の点数を合計して70%以上の得点で合格となります。※但し、実技試験においては各試験内容のいずれもが30%以上の得点である必要があります。葬祭ディレクターの受験費用と合格率は?1級と2級で受験費用は異なります。1級を受験する場合:55,400円 (税込)2級を受験する場合:39,700円(税込)葬祭ディレクターの合格率は2級が約6割、1級が約5割といわれています。半分以上が合格すると思うとそこまで難しくないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、試験内容は学科~実技と多岐にわたり、また、受験費用も決してお手頃な価格とは言えないため、しっかりと試験対策をして本番に臨むことをおすすめします。葬祭ディレクターに合格すると?葬祭ディレクターに合格すると以下の称号1級に合格した方は『1級葬祭ディレクター』の称号を取得します。2級に合格した方は『2級葬祭ディレクター』の称号を取得します。1級、2級ともに葬祭ディレクターのIDカード(1級はゴールド、2級はシルバー)を取得するため、そのIDカードを見える箇所に付けて業務を行うことで、顧客からの信頼を得ることができます。おすすめの勉強方法は?実務経験者が取得しようとしても半分近くは不合格になってしまう難易度なので、地道に参考書や問題集を解き、知識を蓄える必要があります。また、実技に関しては独学での合格は比較的難しいため、認定校での講座受講をお勧めします。まとめ葬祭ディレクターになるための方法を説明をしてきましたがいかがでしたでしょうか。葬祭ディレクターになるには必ずしも資格の取得が必要というわけではありませんが、資格を取得することで就職や転職、キャリアアップの際の武器になるので、ぜひ一度検討いただけたらと思います。この記事を読んで、少しでも葬儀ディレクターの仕事に興味を持っていただけたのであれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。お仕事が気になった場合は、アドバイザーに聞いてみよう!お仕事が気になる、話をもっと詳しく聞きたいという方はお気軽に「葬儀のおしごと」にお問い合わせください。業界に精通したアドバイザーがお仕事について詳しくご説明いたします。