「終活」とは「人生終えるための活動」の略で、人生の最期を迎えるために、身の回りを整理することを意味しています。人の死はいつ訪れるかわからないため、残されたご遺族への負担を減らすという点でも、早めに終活している方がいらっしゃいます。一方で、生きているうちから死について考えるのは不安であり怖さも伴います。終活といっても具体的に何から手を付けたらよいのかわからない、終活のことを考えると気持ちが暗くなってしまうという方もおり、人生を健やかな気持ちで全うすることが難しくなってしまう場合もあります。そんなときに手助けをしてくれるのが、終活アドバイザーという職業とする方々です。今回は終活アドバイザーの仕事内容や年収などを徹底的に解説していきたいと思います。目次終活アドバイザーの仕事内容終活を深く心得ているものとして、終活について考えている方に寄り添いながら、適切にアドバイスすることになります。関心が集められていることから幅広い年齢層が相談相手となりますが、高齢者からの相談がやはり多くなっているようです。終活アドバイザーに関連する意味・内容をのみこむことで、より深めていくために主な仕事内容についてを詳しく紹介していきます。終活ノート作成の助言・アドバイス相談される内容はさまざまですが、最近では終活ノート作成のアドバイスを求められる相談も多いようです。これまでは死後に家族へ迷惑をかけないといった、多少ネガティブな意味合いが強かった終活ノートでした。最近になってからは終活への理解が深まったことによって、残りの人生をどのようにしたら有意義に過ごせるかといったポジティブなものに変わってきており人気が高まっています。遺言書とは違い、法律としての効力は発揮しませんがその分、書きたいことを遠慮せずに書き記しておけるため、終活のひとつとして意識され始めています。終活ノートには絶対に書かなければならない項目が定まっていないため、特に経験を重ねて、そのことがうまくできないうちは何から書き始めるのかを、どうしたらよいか決断がつかないものです。終活アドバイザーからまごころがこめられた、欠点や過ちに関する助言を受けることで、終活についていだく全体的なイメージが前向きなものに変化して、少しずつ書き進める方針が見えてくる事例が多くなっています。専門家の紹介・仲介終活希望者の相談を終活アドバイザーが受け、専門的な知識や経験をもとに相談者に専門家によるサポートが必要と判断した場合は専門家を紹介します。具体的には生前贈与したい終活希望者が相談してきた場合、弁護士や行政書士などによるサポートをもらうようアドバイスして、実際に橋渡しまで行います。専門家と話す際に同じ席に居合わせたり、書類を作るときにその場にいて成り行きや結果を見守ったりするケースもあるようです。終活アドバイザーから助力を得ることで、これらのことをするのに必要な一定の形式に従った処置をしやすくなります。自治体などの窓口への同行・サポート介護に関しては、介護保険課に行き自身で書類申請しないといけないケースも多々あります。終活アドバイザーは申請者が、ひとりで行わなければならない窓口での申請をサポートすることができます。相談者は歳を重ねられている方が多いですが、終活アドバイザーが窓口まで一緒に連れ立って行くことだけでも安心でき、スムーズに申請を済ませられるので窓口に何度も通うことも減るでしょう。それだけでも大きな手助けといえそうです。介護保険などの手続きをするのに自分のほうから自治体の窓口へ行く必要がありますが、高齢者にとって窓口で手続きを行うことは複雑で困ってしまう方も多くなっています。終活アドバイザーが窓口まで一緒に連れ立って行けば、了承を得たうえで問い合わせるときに同じ席に居合わせることで、書類をそろえる手助けができます。終活に悩む人へのセミナー講師地域包括センターのことをご存知でしょうか。地域包括センターとは介護保険制度について定めた法律により、地域包括ケアを実現することをめざすねらいで、おおむねですが中学校圏域ごとに割り当てるセンターのことを指します。市区町村により設けられているこのセンターでは保険士・社会福祉士・主任介護支援専門員などが割り当てられており、これらの専門家たちが地域住民の健康の保持や生活の安定のためにサポートを日々行なっているのです。終活アドバイザーはこの地域包括支援センターにて、終活と関係を持つ色々な種類があり、それぞれに内容が異なるセミナーを開く活動ができます。自治体・介護施設・葬儀場の催し物などで、終活セミナーが開催されることがあり、講演や講義する人は終活アドバイザーが務める場合が多くなっているようです。終活セミナーの内容が複数の異なる話題や分野に及んでいるため、終活そのものについて学ぶ内容・葬儀・お墓に関係をもつもの・生前整理および相続に関係がある知識を認識・理解することなどがあります。終活アドバイザーはこのようなセミナーにおいて大勢の人に向かって、ある題目に従って話をしたり個別に意見を聞いたりすることで、終活の存在における価値や重要性を多くの人たちに広く一般に知らせる役割を支え、推し進めているのです。最近はセミナー数も次第に増えてきており、斎場や霊園の見学会・遺影の撮影会・実際に棺へ入る経験・精進潔斎の期間が終わったときの試食会などもあり、これらのセミナーは終活に慣れ親しみがなかった方が一員として加わり、行動をともにされることもあります。終活アドバイザーが同じ席に居合わせて忠告や助言することで、参加している人にこれまでとは異なる知られていなかったものを見つけ出すお手伝いをすることで、今まで見落としていたことに気づくことが可能になり、具体的に終活を始めるきっかけにする方もいらっしゃるようです。終活の相談相手・カウンセラーまたセミナーだけでなく終活の相談会も開いたりもします。終活アドバイザーは介護施設・老人ホームに出向いて残りの生涯を豊かに過ごしてもらえるよう、問題の解決のために話し合ったり終活ノートを制作したりします。これらの施設では家族と意思を伝え合いづらかったりする高齢者の方も多いので、終活アドバイザーが活動する領域も広いようです。終活アドバイザーに必要とされる条件を持っている人のほとんどは、ほかにも二つ以上の資格を所有していて、それらを他のものとともに用いられる職種に就いています。看護師やケアマネージャーをはじめとして、金融業界の相続相談窓口・葬儀担当者・自治体の窓口など、終活についての意見を聞いたりする窓口数はますます多くなることが予想されます。終活アドバイザーの資格を取得し、ほかの資格と組み合わせることで、安心して見ていられるような相談相手として一目置かれることでしょう。終活アドバイザーの年収・給料終活アドバイザーの年収は勤務している職業・職務の種類に準じた金額となりますので、職種によって大きな差があります。終活アドバイザーは国が法律に基づき認定される資格ではないため、従業員が資格を取得した場合に企業から支払われる手当が出る可能性は低くなっています。終活アドバイザーにもっぱら従事する職業・職務の種類での必要な働き手を求めることはなく、他の業務とまとめてひとつにして行うことが全体のうちの大多数のため、終活アドバイザー単体での給与は現実のものではないのが実際の情況です。介護福祉士やケアマネージャーなど、終活アドバイザー以外の資格も自分のものとして得ることで、他よりも待遇面で条件や状態がよいことになります。終活アドバイザーの資格終活カウンセラーになるためになくてはならない認定資格を、自分のものとして得るためにを進めていく順序を紹介します。認定資格に関連している講習・試験・資格付与を支え、推し進めるのは一般社団法人終活カウンセラー協会という団体です。終活カウンセラーの資格については、初級・上級・上級インストラクターの3段階の講習・試験が実施され、定められた段階の過程を通して等級などが上がっていきます。初級終活カウンセラーの試験はじめに取得する初級終活カウンセラーでは、終活と関連している基礎知識を学びます。試験で問いかけられる内容は、自分の終活ノートが著せるようになるため、終活の基礎に関連する法律や葬儀関係などの、範囲が広い知識を学んで会得することが目的です。初級では事前に届けられる終活カウンセラー初級テキストに練習問題がついていて、試験日にテキストで要点・意味などをわかりやすく説明されますので、勉強をしっかりしておけば高い確率で合格できるのです。試験内容一般社団法人終活カウンセラー協会のウェブページで、申し込みフォームに必要な事項を入力して送信すると、受付確認・費用の支払方法などの通知が返信され、募集などに応じて手続きをとった日から7日以内に受講料を振込みます。同協会より入金が確かめられれば、受講票やテキスト・練習問題が自宅に届き、試験日までテキスト等を使用して勉強します。講座と試験が開催された後で合否の連絡があり、合格したら会員費を振込み、同協会より入金が確かめられれば、会員証が届き、初級終活カウンセラーとして認められるのです。上級終活カウンセラーの試験終活カウンセラー初級を取得した人で、さらに終活カウンセラー会員を対象としている講習・試験となります。気をつけなくてはならないことは、協会で開催している勉強会に1回以上参加した経験がある方のみが上級カウンセラー試験の講義や講習を受けられるということです。上級終活カウンセラーは、他の人に終活ノートを著す忠告や助言できる知識と技能・相談者に対する資料や経験に基づいて援助する技能・各専門家への案内技能を修得します。試験内容事前審査のためにまずはレポートを提出しなければなりません。1日で終了する講習の内容は課題への取り組みが半日と、試験の半日を合わせて1日かかります。上級の試験を受けた人のうち、合格した人の比率は世間に発表されていませんが、当然ながら初級と比較して難しさの度合いは増しています。試験がある日は筆記用具・受講票などを忘れずに持っていき、講習・試験がある日に必要となる書類は協会の指示のとおりにしてください。合格すると上級終活カウンセラーとして認められるのです。費用上級終活カウンセラーの講義を受けるために納める金額は、講習・試験・弁当込みで39,960円となります。さらに事前審査費が2,160円かかりますので、金額を合わせまとめると42,120円が必要になります。上級インストラクターの試験終活カウンセラーの上級インストラクターを養成する講座で、終活カウンセラーを育てる講演や講義をする人の資格取得を目的としています。年に1回、インストラクター養成講座が実施されているのです。受験資格上級終活カウンセラーに合格した人で、協会が中心となって行われる勉強会に年間2回以上参加したことがある人のみが受講可能で、上級終活カウンセラー試験と同じように事前審査があります。試験内容上級終活カウンセラーの場合と同じように事前審査として、レポートを提出しなければなりません。講習は4日間行われ、課題への取り組みや試験が1日かかるなど難関といえます。講習時間と試験(講習4日間・ 試験1日30分程度)1日目 10:30~18:002日目 9:30~17:003日目 10:30~18:004日目 9:30~17:00試験がある日は筆記用具・受講票などを忘れずに持っていき、講習・試験がある日に必要となる書類は協会の指示のとおりにしてください。合格すると終活カウンセラー上級インストラクターとして認められるのです。費用上級インストラクターの受験料は、講習・事前審査・試験・弁当込みで200,000円と高額になっています。終活アドバイザーにふさわしい人終活アドバイザー資格の有効な使い方が理解できたところで、終活アドバイザー資格の取得がふさわしい人とはいったいどんなタイプなのか紹介していきます。自分の人生のためという観点で働くモチベーションを持てる終活に関する資格は座学や講習で知識を学ぶことが多いですが、終活アドバイザーは通信講座のうえ外出しないで、自分の家で資格試験を受けられるので、暇になってゆとりができる時間を使いマイペースで資格取得ができます。実際に行う技術試験のために時間を確実に手に入れる必要がないため、仕事と同時に支障なく成り立たせることが心配な場合や、念入りに時間を費やして知識を養いたい人におすすめです。通信講座はいちばん長い場合で、講義や講習を受け始めてから8ヶ月にわたって学べるようになっており、周囲のペースに合わせて学ぶ必要がありません。人前で話すこと・教えること・導くことに興味がある終活アドバイザーは、終活に関係する業界で仕事をしている人におすすめの資格です。例えば、医療福祉関係・金融関係・保険関係・葬儀関係・士業関係といった終活している人と関係する、終活の忠告や助言する立場にある人は、終活アドバイザーで獲得した知識を使うことで、より明確であるサポートができるようになります。人の役に立ちたい人親や友人など近くにいる人の終活をサポートしたいと考えている人にも、終活アドバイザー資格は適しています。終活の知識がなければ、自分と深い関係にある人が決めかねたり解決の方法が見いだせなかったりして、心を痛めていても具体的なアドバイスができません。終活アドバイザー資格は、終活している人により良い助言ができるようになることを目的としています。肉親であるかのように、こまやかな心づかいをしながら話に耳を傾けて、どのようにしたらいいのか状況に合っていてふさわしいサポートができるように、親や友人など終活している人にとって、頼りにするだけの値打ちのある存在となるのです。終活アドバイザーの将来性時期は明確ではありませんが、日本は将来の比較的近い時期に超高齢化社会が訪れるといわれており、年を重ねている人口に関連する解決すべき事柄も、いっそう増えることが懸念されています。そんな中で、当事者や家族の負担を少しでも穏やかにするためにするため、終活アドバイザーに割り当てられた役目は極めて大切です。厚生労働省が達成するように努めている「地域包括ケアシステム」では、高齢者が住み慣れた地域でありのままの姿で日々の生活を最期までの時を過ごすことを実現しようとしてめざす事柄としています。自分が住んでいる地域で、終活アドバイザーの知識を有効に使って活動しなければならない義務が生じる可能性が高くなっています。これらを照らし合わせて考量すると、終活アドバイザーの将来、発展・成功するであろうという見込みは高いものであると考えられるのです。まとめ今回は終活アドバイザーについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。終活アドバイザーだけで生計を立てるのは難しいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、セミナーへの登壇など、露出する機会が増えると収入が増える可能性もあります。また、何よりも人の人生に触れる機会が多いため、様々な学びや想いを得られるやりがいのある仕事といえるでしょう。終活アドバイザー以外にも終活に関わる仕事や資格はたくさんあるため、興味がある方は是非他の記事もご覧ください。お仕事が気になった場合は、アドバイザーに聞いてみよう!お仕事が気になる、話をもっと詳しく聞きたいという方はお気軽に「葬儀のおしごと」にお問い合わせください。業界に精通したアドバイザーがお仕事について詳しくご説明いたします。