ご自身の終活を円滑に、悔いなく進めたい。葬儀会社に勤めていてスキルアップしたい。そんな想いをお持ちの方に、この記事では終活カウンセラーの仕事内容について紹介するとともに、試験難易度や合格率など詳細に解説していきたいと思います。 ぜひ最後までご覧ください。目次終活カウンセラーとは?自分の人生の終わりに向けて、自らの身の回りのさまざまなことを整理していく終活ですが、核家族化や非婚化の進行、人間関係の希薄が高まった現代において、近年はその需要が高まっています。終活では自分の葬儀のことやお墓のこと、相続のことなど、残された人が揉め事もなくスムーズに手続きができるように、自らの意思などを整理してまとめます。そうすることで人に負担をかけることも少なくなり、心配なく次の世代に遺す、引き継ぐことができるのです。終活といっても範囲が広く、どこから手を付けていいか分からないもの。終活カウンセラーは、その人の自分らしい最期を迎えるためのサポートを行いますが、相談者の気持ちに寄り添った対応や話に耳を傾けながら、その人に合ったアドバイスなども行います。また、一般社団法人終活カウンセラー協会では、終活を「今を・より良く・自分らしく生きる活動」と定義しており、その意義は人生における自己実現にまで広がっています。終活カウンセラーの仕事内容とは?終活カウンセラーの仕事は大きく3つに分かれます。1つ目は、死後に家族や友人に伝えたいことをまとめるエンディングノートの作成に関するサポートを行います。誰に何を伝えたいのか、カウンセラーが相談者の悩みを聞きながら気持ちに寄り添ってノートをまとめるお手伝いをしていきます。2つ目は、相続の際に問題となる財産分与などについて、社会保険制度、法律などに基づき、問題を解決してくれる専門家への橋渡しです。カウンセラーが相談者の情報だけではなく、遺族の情報を集め、希望や条件に合った専門家を紹介します。各業種の専門分野や法律などの制度を知り、要望にあわせた専門家を橋渡しすることになるので、知識がある程度求められます。3つ目は、故人の葬儀やお墓の相談、的確なアドバイスを行います。遺族の希望に合わせて、葬儀の予算や規模を考えたり、またお墓の購入やお参りのことについて親身に相談に対応します。ここでは遺族とのコミュニケーションが必要になります。終活において、本人だけではなく遺族とも情報を共有することが求められるのです。 終活カウンセラーの資格とは?終活カウンセラーを名乗るには、資格の取得が必要です。資格は、一般社団法人終活カウンセラー協会が発行する民間資格で、「2級 終活カウンセラー」「1級 終活カウンセラー」「終活カウンセラー協会認定講師」の3種類の資格があります。 2級 終活カウンセラー2級の終活カウンセラーは、自分の終活に関する基本的な知識を身に着け、エンディングノートが書けるようになることがサポートできるまでを目的としています。 資格取得のためには約6時間の講習を受けなければならず、受講後、筆記試験に合格することで取得できます。応募条件は特になく、 講座の受講料は15,000円です。 1級 終活カウンセラー1級の終活カウンセラーは、終活に関する知識のみならず、カウンセリングスキルを身につけ、エンディングノートを書くアドバイスができるようにすることを目的としています。資格取得に必要な講座は、レポートに加え、試験を含む2日間の講習を受講することで取得できます。受験にも条件があり、2級終活カウンセラーを取得していること、試験開催月までの一年間以内に、協会が開催する勉強会に1回以上参加していることが条件となっています。講座の受講料はスクーリング中心で45,000円、オンラインは50,000円です。受講するに当たり、別途事前審査費が3,000円発生します。 終活カウンセラー協会認定講師終活カウンセラー協会認定講師は、養成講座を受講し、終活に関する講師として終活カウンセラーの育成ができるようにすることを目的としています。4日間の講習を受講し、1日30分程度の試験に合格することで資格が取得できるようになります。こちらも応募には条件があり、1級終活カウンセラーを取得していること、協会が開催する勉強会に年間2回以上参加していること、過去にエンディングノートの書き方講師養成講座に参加していることが条件です。受講料は講座5回分で300,000円です。終活カウンセラーの合格率は?気になる終活カウンセラーの合格率ですが、「2級 終活カウンセラー」の合格率は約9割といわれており、比較的取得しやすいといえます。試験では70点以上獲得できれば、合格基準を達成するため、難易度は低めといえるでしょう。一度目の試験で合格できなかったとしても、再受験が可能です。「1級 終活カウンセラー」、「終活カウンセラー協会認定講師」の合格率は公表されていませんが、受験の条件などをふまえると「2級 終活カウンセラー」より難易度は高いといえます。より深い終活の知識や葬儀の知識、人へのアドバイスの方法などが求められています。 終活カウンセラーの資格を取る人ってどんな人?終活カウンセラーの資格を持っている人は基本的に、葬儀社や士業、保険業など仕事に携わっている人の取得者が多いといわれています。また、自らの終活に生かすために 60代~70代の人の取得も多くいます。終活カウンセラーに必要な知識を取得していれば、自分自身の終活を思い通りに進めることができるからといった動機があるからでしょう。比較的高齢の人の受講者が多いですが、30代~50代の人も受講しており、幅広い年齢層の方が受けているといえます。 終活カウンセラーの将来性そんな終活カウンセラーですが、今後さまざまなところで活躍の場が広がっていくと予想されています。少子高齢化が進み、2022年現在の65歳以上の高齢者人口は約3600万人で総人口に対する割合は28.7%。約3人に一人が高齢者になるのです。その後も人口の減少につれて高齢者の数はますます増えていくと予想されています。高齢者が増えるとその生活スタイルもさまざまになります。孤独死などの問題もより一層深刻となる可能性もあります。その人がどんな風に人生を終えたいのか、葬儀をしてもらいたいのか、それを自分の考えで記した終活ノートは、これからの時代欠かせないものの一つになるのではないでしょうか。そういった背景から、終活カウンセラーの資格は将来性が大いにあるといえます。 これからの超高齢化社会に備え、終活カウンセラーは社会のため、人のためになる仕事になるといえるでしょう。まとめ今回は終活カウンセラーについて紹介してきましたがいかがでしたでしょうか? 終活カウンセラーの2級であれば、比較的チャレンジしやすいかと思いますので、ぜひスキルアップの一環として挑戦してみてはいかがでしょう。 最後までご覧いただきありがとうございました。お仕事が気になった場合は、アドバイザーに聞いてみよう!お仕事が気になる、話をもっと詳しく聞きたいという方はお気軽に「葬儀のおしごと」にお問い合わせください。 業界に精通したアドバイザーがお仕事について詳しくご説明いたします。